睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群の症状
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が断続的に止まる病気です。
10秒以上の無呼吸が一晩に30回以上、あるいは1時間に5回以上ある場合が、 睡眠時無呼吸症候群の基準とされます。 無呼吸により睡眠が妨げられるため、 日中も強い眠気や倦怠感、集中力の低下などを伴うことが多い病気です。
睡眠時無呼吸症候群の2分類
睡眠時無呼吸症候群は、2つのタイプに分類されます。
肺や気道が塞がってしまうタイプを閉塞性睡眠時無呼吸症候群と呼び、 呼吸を司っている脳の問題で生じる無呼吸を中枢性睡眠時無呼吸症候群と呼びます。
睡眠時無呼吸症候群の殆どが閉塞性睡眠時無呼吸症候群です。こちらのタイプは肥満の方に多く見られ、舌の付け根や軟口蓋が喉・気道を圧迫することで生じ、寝ている間に大きないびきが出ることが多いという特徴があります。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療
閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療には、大きく2つの方法があります。 内的治療法であるマスク療法と歯科的治療のマウスピース療法です。
マスク療法
マスク療法は、CPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法)とも呼ばれ、鼻に装着したマスクから一定圧の空気を送ることで気道を広げて、無呼吸を防ぐ治療法です。
マウスピース療法
普通のマウスピースと異なり、下顎を持ち上げることで気道を広げる機能のあるマウスピースを用いて無呼吸を防止する治療法です。このマウスピースは、スリープスプリントとも呼ばれます。
マウスピース療法は、睡眠時無呼吸症候群の担当医からの依頼を受け、歯科医師によって行われます。
歯科医院におけるマウスピース療法
マウスピース療法は、軽症~中症までの閉塞性睡眠時無呼吸症候群に有効とされ、個々人の歯と顎に合わせてオーダーメイドで制作したマウスピースを用います。
CPAP療法と違い、「装着時の不快感が少ない」「持ち運びができるため旅行・出張に適している」「保険適用の場合、安価である」 といった利点があります。
一方で、マウスピース療法の注意点としては、「重度の方は適応できない」「口腔内に問題がある方は適応できない場合がある」 点が挙げられます。また、マウスピース療法を保険適用とするには、内科などで睡眠時無呼吸症候群の診断を受け、歯科でのマウスピース療法が適応であると主治医が判断をする必要があります。